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2019.04.11

ゆっくりでいい、皆んな頑張れ!

「先生、今日からお母さん入らないんだよね!」っと元気な声で教室に入って来たのはRくん。Rくんはお兄ちゃんになったばかり。いつも後ろに座ってレッスンを見ているお母さんの事が気になり前を向いているよりお母さんの方を向いている方が多いくらいな、時にはママの手を握っている甘えん坊の男の子です。津田沼教室では、年長さんのレッスンの母子分離に向けて、年中さんの1月くらいから母子分離に向けての練習が始まります。先ずは前半の右脳の取り組みまでを生徒達だけで行います。テキストの出し入れなどいつもお母さまと一緒にやっていた子供達も、今日から一人でやらなければなりません。お母さまと離れる時にもじもじする子。時には泣いてしまうお子さんもいます。なので、講師の方もこの時は上手くお母さまと別れてくれるかドキドキです。よくお母さまとバトルをしていたヤンチャなTくんも、一人で全部やらなくてはいけないとわかってか緊張した様子です。そして前半のレッスンが終わると、一目散に椅子から立ち上がり「お母さ~ん」っとお母さまを呼びに行きました。逆に甘えん坊のRくんは「えーもうお母さん入って来ちゃうの?来なくていいよ~」などと笑っています。お母さま達も嬉しそうに「よく頑張ったね~」と先ずはハグ。講師の私もなんだかとても幸せな気分になりました。
前半分離がスムーズにいき、いよいよ完全分離のとき。何かの時にお母さま達には隣の待合室で待機して頂きます。完全分離になると、講師が指示したプリントのページを自分でめくったり、筆箱から鉛筆や色鉛筆を出し入れしなくてはなりません。年中さんにとってはかなりのハードルです。プリントを上手くめくれなかったり、鉛筆や取り組みのチップが床に落ちてしまったり色々な事件が起こります。でも講師は出来るだけ見守り手はだしません。マス計算の取り組みを教えていた時のこと、「Rちゃん、お指を出して~お指を引っ張ってピタってできたでしょ。だからここは1+1だよ」っとプリントを指差ししていると、なんだかプリントが濡れている?よく見るとポタポタお水が落ちてきて。顔を上げるとRちゃんの目から涙がポロポロ。それでもRちゃんは手を止めません。
次はこっち、指を出し、涙で濡れたプリントに鉛筆で答えを書きます。「できた~。凄い!できたね~Rちゃん」Rちゃんは涙を拭きながらニコッと笑顔。一人でできた事はきっとRちゃんの自信に繋がりますね。ゆっくりでいい、皆んな頑張れ!

七田式津田沼教室 S先生